経営事項審査について
平成23年4月1日より審査基準の一部改正
「経営事項審査」は、公共工事の入札に参加する建設業許可を受けた建設業者が必ず受けなければならない審査です。
官公庁等の各発注機関は入札に参加する建設業者が欠格要件に該当しないかどうかを審査したうえで、客観的事項と主観的事項の審査結果を点数化し、順位付け、格付けを行います。
このうち客観的事項の審査が経営事項審査(経審(けいしん))と呼ばれています。経営事項審査各項目の評点を特定の計算式にあてはめ、
「総合評定値」を算出します。「総合評定値」の請求は、経営状況分析結果通知書(原本)が必要で、「経営規模等評価」の申請と同一の様式で申請することができます。(建設業法第27条の23から第27条の35)
また発注者と請負契約を締結する日の1年7ヶ月前の日の直後の事業年度終了の日以降に経営事項審査を受けていなければならないことから(建設業法施行規則第18条の2)、
毎年度継続して審査を受けておく必要があります。
「経営規模等評価申請」、「総合評定値」の手続きに関しては、許可行政庁に直接お問い合わせください。
1.審査基準の改正事項
- ペーパーカンパニー等による不正な高得点の取得を防止するなど、企業実態をより公正・適正に評価できるようにする
- 再生企業に対する批判や審査事項の充実に対する多用なニーズへの対応
(1)技術者に必要な雇用期間の明確化
- 評価対象とする技術者を「審査基準日前に6ヶ月を超える恒常的雇用関係のある者」に限定することで、技術者の名義借り等の不正を防ぐ
- 高齢者雇用安定法の継続雇用制度対象者は雇用期間が限定されていても評価対象に含める
(2)完成工事高の評点テーブルの上方修正
建設投資の減少に応じて評点テーブルを補正し、全体としてバランスのとれた評価を行うとともに、適切な入札機会を確保
- 完工高(X1)の評点テーブルの上方修正
- 元請完工高(Z2)の評点テーブルの上方修正
(3)再生企業に対する減点措置
債権カット等により地域の下請企業等に多大な負担を強いた再生企業について、一定の減点措置を創設
- 再生期間中、一律△60点(営業年数評価の施行得点)の減点
- 再生期間終了後、「営業年数」評価はゼロ年からスタート
(4)社会性等(W点)の評価項目の追加
地域防災の備えの観点から建設機械の保有状況を積極的に評価
ISO9000シリーズ、14000シリーズについては多くの都道府県等が発注者別評点で評価。経審に追加することで受発注者双方の事務の重複・負担を軽減
- 建設機械の保有状況
- ISO9000、ISO14000の取得状況
2.評価項目
- 総合評定値 (P) = 0.25× (X1) + 0.15 ×(X2) + 0.20× (Y) + 0.25 ×(Z) + 0.15× (W)
総合評定値(P)は、下記の評価項目ごとに算出された数値をもとに、計算式に従って業種別に算出します
| 評価項目 | ウエイト | 評点幅 | 細目 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 工事種類別年間平均完成工事高(X1) | 0.25 | 2,309 ~ 397 | 完成工事高(業種別) | 申請した工事種類ごとに算出し、2年平均または、3年平均を選択します。 H22年度の建設投資見込額を基に評点テーブルが見直されました。 |
| 自己資本額及び平均利益額(X2) | 0.15 | 2,280 ~ 454 | 自己資本額 平均利益額 | 自己資本額は、基準決算における純資産合計または、2年平均を選択します。自己資本額が0円に満たない場合は0円とみなします。 平均利益額は、審査対象事業年度及び前審査対象事業年度における利益額(営業利益+減価償却費)との平均の額。平均利益額が0円に満たない場合は0円とみなします。 |
| 経営状況(Y) | 0.2 | 1595 ~ 0 | 純支払利息比率 負債回転期間 売上高経常利益率 総資本売上総利益率 自己資本比率 営業キャッシュフロー(絶対額) 利益剰余金(絶対額) | 特定の評価項目(固定資産等)への偏りを緩和し、
負債抵抗力、収益性・効率性、財務健全性及び絶対的力量を評価できる8指標を選定しています。 ペーパーカンパニーが過大な評価とならないように、企業実態を反映した評点分布となるよう評点幅等を見直し会計基準によって差が生じにくい制度設計としています。 |
| 業種別技術職員数及び 工事種類別年間平均元請完成工事高 (Z) | 0.25 | 2,441 ~ 456 | 技術職員数(業種別) 元請完工高(業種別) | 評価対象とする技術者は審査基準日以前に6ヶ月を超える恒常的雇用にあるものに限定されます。高齢者雇用安定法の継続雇用制度対象者は雇用期間が限定されていても評価対象に含めます。 元請完成工事高については、完成工事高(X1)と同様に評点テーブルの上方修正が行われました。X1における2年平均または3年平均の選択に従って、直前2年又は3年の種類別年間平均元請完成工事高を評価します。 |
| その他の審査項目(社会性等) (W) | 0.15 | 1,900 ~ 0 | 労働福祉の状況 建設業の営業年数 民事再生法又は会社更生法適用の有無 防災活動への貢献の状況 法令遵守の状況 建設業の経理に関する状況 研究開発の状況 建設機械の保有状況 ISOの登録の状況 |
従来の項目に次の評価項目が加えられました。 審査基準日までの建設業の営業年数について、平成23年4月1日以降の申立に係る再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定を受け、かつ再生手続終結の決定又は更生手続終結の決定を受けてから営業を行っていた年数を評価し、あわせて審査基準日以前に再生手続終結の決定又は更生手続終結の決定を受けていない場合に減点して審査を行います。 建設機械の保有状況について、建設機械抵当法施行令(昭和29年政令第294号)別表に規定するショベル系掘削機、ブルドーザー及びトラクターショベルの台数を自ら所有する場合又は審査基準日から1年7ヶ月以上の使用期間を定めるリース契約を締結している場合に加点して審査します。 ISOの登録の状況は、ISO9001、ISO14001の規格による登録を受けている場合に加点して審査します。 |
3.経営事項審査に関する情報(国土交通省ホームページ)
経営事項審査の審査基準が改正されたことに伴う平成23・24年度国土交通省発注の建設工事に係る競争参加資格の取扱いについて